カルティエ

カルティエのハンサムラグスポ ロードスターとは?

カルティエは、豪華なジュエリーと高級時計で知られるフランスの老舗ブランドです。

この記事では、カルティエの歴史とブランドの特徴から、特に「ロードスター」というモデルの魅力、そしてラグジュアリースポーツウォッチとしてのその立ち位置に焦点を当てて解説していきます。

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カルティエの歴史とその哲学

カルティエは、1847年にパリでルイ・フランソワ・カルティエによって設立されました。

当初からその独特のデザインセンスと技術力で、多くの貴族や有名人から愛されるブランドとなりました。特にジュエリーとしての地位は絶大で、”王たちのジュエラー、ジュエラーの王”とも称されています。

時計としてのカルティエも、独特のデザインと高品質な技術で数多くのアイコニックなモデルを市場に送り出してきました。

中でも、「タンク」や「バロン ブルー」といったシリーズは、多くの時計愛好家から支持を受けています。

カルティエ ロードスターとは

カルティエのロードスターは、メンズラインをリリースすることが決して多くないカルティエにとってかなり珍しいメンズ要素の濃いコレクションでした。

発売当時話題を呼んだものの、現代では廃盤となっています。ここではそんなロードスターについて着目してみましょう。

ロードスターの誕生

カルティエの「ロードスター」は、2000年代初頭に登場した比較的新しいコレクションです。

その名の通り、1950年代〜60年代のスポーツカーにインスパイアされたデザインが特徴的で、ダイナミックかつエレガントな外観が魅力となっています。

ちなみに、ロードスターの前後にリリースされたカルティエのコレクションは下記の通りです。

ロードスターリリース前

パシャ・ド・カルティエ(Pasha de Cartier): このコレクションは元々1985年にデビューしました。円形のケースと特徴的なスクリューダウンキャップが特徴です。2000年代初頭にも新しいバリエーションやリファインが行われていました。

タンク・フランセーズ(Tank Française): 1996年に導入され、タンクのクラシックなデザインを現代的にアップデートしたモデルです。チェーンリンクブレスレットが特徴。

ロードスターリリース後

バロン ブルー ドゥ カルティエ(Ballon Bleu de Cartier): 2007年に導入されました。この時計はその名の通り、”ブルー”のサファイアキャボションを特徴とする丸みを帯びたデザインで知られ、非常に人気があります。

カルィブル ドゥ カルティエ(Calibre de Cartier): 2010年にデビュー。このコレクションは、カルティエが新しい自社製ムーブメントを導入したことで注目を集めました。

ロードスターの特徴

カルティエのロードスターは、その名の通り、1960年代のスポーツカーに触発されたデザインが特徴的な時計です。大きめのケースとクリアな文字盤、そして特徴的なカーブを持つラグが特徴的です。

また、時計のベルト部分にも独自性があり、簡単に取り外し可能なシステムを持つことから、シーンや気分に応じてアレンジが楽しめるのも大きな魅力となっています。以下では、デザイン上および機能面での主な特徴を紹介します。

レトロなスポーツカーデザイン

ロードスターは、古典的なスポーツカーのダッシュボードを思わせるデザインを取り入れています。この影響は、ダイヤルやケースのフォルム、そして文字盤のディテールに見ることができます。

オーバル形状のケース

ロードスターのケースは独特のオーバル形状をしており、エレガントでありながらもスポーティな印象を与えています。

ローマ数字のインデックス

カルティエらしい、クラシカルなローマ数字のインデックスが特徴的です。これにより、スポーティながらも上品な印象を持つ時計となっています。

機能面での特徴

クイックチェンジシステム: ロードスターには、ユーザーが簡単にベルトやブレスレットを交換できるクイックチェンジシステムが採用されています。

これにより、異なるシチュエーションに合わせてアクセサリーとしてのスタイリングを楽しむことができます。

デートマグニファイヤ

日付を表示するウィンドウには、マグニファイヤ(拡大レンズ)が付けられており、日付の読み取りやすさが向上しています。

自動巻きムーブメント

ロードスターは、堅牢性と精度を兼ね備えた自動巻きムーブメントを採用しています。日常使用での信頼性が高いのが特徴です。

これらの特徴から、ロードスターは日常使いからドレッシーな場面まで幅広く対応する、カルティエの代表的なラグジュアリースポーツウォッチとして多くのファンに支持されていました。

ロードスターとラグジュアリースポーツウォッチとしての立ち位置

ラグジュアリースポーツウォッチ、略してラグスポ、は近年の時計業界の大きなトレンドとなっています。高級感とスポーティさを兼ね備えたデザインと、堅牢性を持つ機能性が求められるジャンルです。

カルティエは、ジュエリーとしてのエクスパートィーズを持つ一方で、時計の製造においても非常に長い歴史と実績を有しています。その中でも、ロードスターはカルティエの時計コレクションにおいて特別な位置を占めています。

ここではロードスターのカルティエにおける立ち位置を詳しく解説します。

モダンなアイコン

ロードスターは2000年代初頭に登場した比較的新しいコレクションです。そのスポーティでありながらエレガントなデザインは、カルティエの伝統的なエステティックと現代のライフスタイルの融合を象徴しています。

「モダン」「現代的」という要素はラグスポにおける比較的新しい重要要素*と考えます。この点はロードスターは割と先駆け的な存在だったといえるでしょう。

*参照:ラグスポの定義とは?ラグスポ要素を大分解してみた!

自動車とのつながり

ロードスターの名前やデザインは、1960年代のスポーツカーからインスピレーションを得ています。これは、カルティエがラグジュアリーなジュエリーだけでなく、現代のテクノロジーとデザインにも敬意を払っていることを示しています。

ラグスポのなかでもスポーティーという要素を自動車というニュアンスでカバーするのは結構珍しいような印象を受けます。このあたりもロードスターが他とは一線を画すラグスポウォッチであることに一役買っていますね。



ちなみに、カルティエのコレクションの中で、ロードスター以外に自動車との直接的な繋がりを持つコレクションには「ドライブ・ドゥ・カルティエ」があります。

カルティエはジュエリーとしての背景を持ちつつ、多岐にわたるテーマやインスピレーションを取り入れて時計のデザインを展開しています。その中でも、自動車との関連性を持つコレクションは、カルティエのモダンなアプローチを示していると言えるでしょう。

中間のポジション

カルティエには、タンクやサントスといったアイコニックなコレクションがあります。ロードスターは、これらの歴史的なコレクションと、より新しいデザインや機能を持つコレクションの間のブリッジの役割を果たしています。

先駆け的存在

カルティエの多くの時計がドレッシーな印象を持つ中、ロードスターはスポーティさを持ち合わせており、ラグジュアリースポーツウォッチのカテゴリーに位置づけられることも多い。

以上の点から、ロードスターはカルティエの時計コレクションの中で、伝統と革新を結びつけるユニークな存在として位置づけられています。

ロードスターの愛好家

カルティエのロードスターは、そのエレガントでありながらもスポーティなデザインから、多くのセレブリティや著名人に愛用されていました。具体的な愛用者として公に知られている名前をすべて挙げるのは難しいですが、以下はその中でも特に注目されたいくつかの名前です。

トム・クルーズ

アクションスターとして知られるトム・クルーズは、ロードスターを愛用していることで知られています。彼のラフでアクティブなイメージとロードスターのスポーティなデザインがマッチしています。

シルヴェスター・スタローン

アクション映画の大スターであり、彼もまたロードスターのファンであることが知られています。

ロードスターの現在

カルティエのロードスターは現在のカルティエの正規ラインアップには含まれていません。ロードスターシリーズは2000年代初頭に登場し、一時的に非常に人気がありましたが、その後ラインアップからは外れてしまいました。

現在、ロードスターを手に入れる場合は、中古市場やコレクター間での取引が主となります。

まとめ

カルティエのロードスターは、ブランドの歴史と伝統を受け継ぎつつも、新しい時代のニーズに応えるデザインと機能性を持つラグジュアリースポーツウォッチとして、市場において独自の位置づけを確立しています。

その魅力は、これからも多くの時計愛好家やファッションリーダーたちを魅了し続けることでしょう。